2020年に開催される東京オリンピックの正式種目として知られるトライアスロン。海を泳ぐスイムと自転車を漕ぐラン、最後のランと3つの競技で構成されています。このトライアスロンと同じようにいくつもの競技を組み合わせたものとして、ゴルフトライアスロンというものが注目を集めています。そこで今回は、このゴルフトライアスロンについて解説。競技内容などについても分かりやすく紹介していくので、興味がある人は参考にしてみてください。
ゴルフトライアスロンとは、バイク・ゴルフ・ランの3種目で実施。まず初めに行うのがバイクです。ゴルフ場内にあるカート道路やゴルフ場の周辺にある道路を走り、距離は30kmとなっています。2番目はゴルフ。18ホールで行い、手引きカートを使いセルフプレイで行います。最後のランでは、ゴルフ場のカート道路を18ホール分、走れば終了です。バイクとランのタイムを1秒1ポイント、ゴルフの1ストロークを20または40ポイントに換算して、トータルのポイントで争います。
ゴルフトライアスロンを発足させた目的は全部で3つ。1つ目は、アスリートゴルファーの育成です。現在、最も人気のあるスポーツとして知られるランニングとスポーツサイクルをゴルフと組み合わせることで、他競技のアスリートのゴルフへの転向やゴルフをスポーツとして確立する狙いがあります。
2つ目は、ゴルフ場を活用したビジネスの提案です。このゴルフトライアスロンは、3種目の全てがゴルフ場内で完結させることが可能。そこから新たなゴルフ場ビジネスを展開する可能性を生み出すことができます。これからのゴルフ場経営のビジネスでは、ゴルフだけでなく、プラスアルファの価値を考えることが重要。ゴルフ場というフィールドをゴルフ以外の場所として活用することを目指しています。
3つ目は、地域創生型のスポーツイベントとして定着させることによる地域活性化。このゴルフトライアスロンは、競技時間が長いため、ゴルフ場の滞在する時間や日数が長くなります。そこへ来る人は、競技に参加する人はもちろん、その家族や友人、大会運営をサポートしてくれるスタッフなど多岐にわたります。これらの人たちを全員、巻き込んで地域のスポーツイベントとして実施すれば、大きな経済効果が期待できます。
ゴルフトライアスロンを国内に普及させようと、2018年10月には日本ゴルフトライアスロン教会を設立。神奈川県平塚市に拠点を構え、ゴルフトライアスロンを通じたイベント事業などを行っています。
ゴルフトライアスロンのようにいくつかの種目を組み合わせた競技が他にもあるので、いくつか紹介していきます。
2009年にアメリカのカリフォルニアで発祥した「WANDERLUST 108」。「走るor歩く」、「ヨガ」、「メディテーション」の3つの種目を組み合わせた競技です。アメリカ国内はもちろん、2017年11月時点で17か国、60都市で開催。日本では、2017年11月に横浜の赤レンガ倉庫で初めて行われました。トライアスロンとはいうものの、特に順位などを争う訳ではなく、自分が心地よいと思うペースで行い、日々のストレスを解消するのが目的です。
「クロスカントリー」、「雪上マウンテンバイク」、「スノーランニング」と、雪上で行う3種目で行われるのがこちらのウィンタートライアスロン。新潟県長岡市で開催されているスポーツイベントです。トライアスロンのほか、雪上マウンテンバイクとスノーランニングの2種目で争うデュアスロンは、一般の部の他に小学生部門が設けられているので、ファミリーが家族で参加するのにおすすめ。
スキー3km、ラン16km、スケート10kmの3種目で争う氷上トライアスロンは、長野県小海町で行われています。2人または3人でチームを組んで出場するリレーがあるので、友人たちと気軽に参加することができるほか、大会前日には、地元の住民らによるおもてなしが行われます。2020年で31回目を迎える人気のスポーツイベントです。
バイク、カヤック、登山の3種目を行うこちらの異色トライアスロンは、アウトドア総合ブランドのモンベルが手掛けており、「SEA TO SUMMIT」(シートゥーサミット)という愛称で親しまれています。海から山へ「自然の循環を体感する」というテーマの元、誰でも楽しむことができるのが特徴です。日本では、2009年に鳥取県で行われたのが始まり。その後、徐々に広まり、2017年には、12か所で開催されるなど人気を集めています。
いかがだったでしょうか?ゴルフトライアスロンはもちろん、ユニークなトライアスロンがたくさんあります。興味がある人や近くで開催されているという人は、一度、参加してみてはいかがでしょうか?