大阪に本社を置くスポーツウェア専門メーカーのデサントでは、トライアスロンのラン競技で使用する専用のランシューズ「DELTA TRI OP(デルタトライオーピー)」をこのほど、開発し、2019年11月29日から発売することを発表しました。デサントではこれまで、スイスやイギリスなどのトライアスロンの強豪ナショナルチームをサポート。その中で選手の要望を取り入れながら、デサントのオリジナル研究拠点である「DISC(ディスク)」にて研究・開発を行ってきました。
そこで今回は、DELTA TRI OP(デルタトライオーピー)や他社のトライアスロンシューズ、そもそもトライアスロンシューズとはなんなのかを詳しく見ていきたいと思います。興味がある人は参考にしてみてください。
トライアスロンシューズとは一体、どのようなシューズなのでしょうか?トライアスロンシューズは大きく分けて2種類あり、スイム、バイクを終え、最後のランで着用する専用のランシューズのことを言う場合とバイクとランで兼用するシューズを指す場合とがあります。
特徴としては、まずソール部分の形状。反りの強いタイプやフットに近い物などメーカーや商品によって様々で、ペダリングスタイルに合わせてチョイスするのがおすすめ。ロード用のクリートが取りつけられる3つのネジ穴を配置してあるのもポイントです。またソールの素材は、高剛性のカーボン素材が人気。脚力が十分、鍛えられていない初心者には少し柔らかめのソールにするのも良いかもしれません。バックルの部分は、着脱がスムーズにできるようにとロード用に比べて、本数が少なくなっているのが特徴。つま先部分のアッパー素材は、通気性の高いメッシュ生地のものが多く使われていますが、補強として人工皮革が部分的に使用される場合もあるようです。
今回、デサントが開発したトライアスロンシューズは、ラン専用のシューズ。大きく3つの特徴があります。1つ目は、推進力を高めるためのミッドソール。スイム、バイクを終えた最終種目であるランが始まる時点で選手の疲労度は既にピーク状態にあります。このミッドソールは、3つの素材を組み合わせることによって、地面に着地した時の衝撃を効率的に吸収しながら、つま先方向に誘導することで反発性を高め、走速度が上がることが可能。「DELTA SYSTEM(デルタ システム)」というデサント独自開発のミッドソールシステムを搭載することでこれを実現し、選手をサポートします。2つ目は、アッパーの内側の構造。内側の段差や縫製箇所を減らすことで、素足でシューズを履くトライアスリートのシューズと皮膚との擦れを軽減しました。3つ目は、排水性。競技中の暑さ対策のため、選手は水をかぶることがありますが、その際、シューズも水をかぶると重くなってしまいます。DELTA TRI OP(デルタトライオーピー)では、アッパーにメッシュ素材を使用しソール前足部に排水孔を付けることによって排水性をアップさせています。
この他にも、地球上で最も薄い素材でありながら、鉄の200倍の強度としなやかさを併せ持つ素材として知られる「グラフェン」をアウトソール部分に使用。これにより、耐久性を向上するなど、「シューズ内の縫い目に擦れて足の皮が剥けてしまう」「水をかぶっても重たくならないシューズが欲しい」などの機能面や履き心地において選手からの意見や要望を取り入れたシューズとなっています。
アシックス社製のこちらのシューズは、フライトフォームとグリップ性に優れた新素材を搭載し、より機能的に生まれ変わった軽量クッションモデル。ミッドソールとGELの材料設計技術を融合させることで、GELをフォーム化し、軽量化を実現。従来のラバーと同等の軽量性、グリップ性をキープしながら、約3倍の耐摩耗性を発揮するアウターソール素材が使用されています。
ズート社から発売されているこちらのシューズは、トレーニングからレースまで対応できる万能タイプの軽量シューズ。内部がシームレスになっているため、ソックスなしでも快適に履くことが可能です。また、超軽量独自のZ-バウンドミッドソールが、長距離のストレスや疲労を軽減してくれます。
こちらのトライアスロンシューズは、ニュートンランニング社が製造、販売しているレディース専用のシューズ。シューズの中でも最も安定性に優れた「モーション」シリーズで、パフォーマンス性を妥協せず、スタビリティ機能を両立させているのが特徴です。
いかがだったでしょうか?今回、発売が発表されたデサント社をはじめ、数多くのメーカーがトライアスロンシューズを販売しているようです。自分の競技スタイルにあったトライアスロンシューズを購入し、更なるタイム更新を狙ってみてはいかがでしょうか?